なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

「夏菜、どういうこと?」

「...真が言った通りです」

「それは違うでしょ」

「本当です。じ、実は最近になって真とよりが戻ったっていうか、話し合って和解したっていうか...」

「...野々宮と何があった?」

「だからっ、萩原さんのおかげでもあって、ほら、今度連絡来たら会ってやれって言ってたじゃないですかっ。だから...」


 違う違う。本当は別れたくない。

 何があってもずっと一緒にいたい。

 二人で一緒にいたらなんだって乗り越えられる気がするもん。

 手と手を取り合って進んで行きたい。

 目の前にあるその手をぎゅってしたい。


 でもね、私だけの問題じゃなくなってるから...

 だから...、悲しくて。



「夏菜、ちゃんと話して。お前からちゃんと聞きたい」


 ...なにそれ。私のことばっかり。


「なんか勘違いしてないか? 野々宮は気にするな。俺は大丈夫だから、何があってもお前を...」

「だ、大丈夫ってなんでそうなんですかっ! 私のことばかりそうやって...私だって萩原さんの役に立ちたくて、でも何もできないの分かるから、だからそれなら話くらいは聞きたくて...」

「そばにいてくれるだけで力になってんだよ」

「そんなのなんかお荷物みたいで...だから...」



 もう無理。

 涙がとめどなく溢れてきて...

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