なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

「何? まだ何かあるんですか?」

 ダメだ。関わるのはやめて仕事に徹しようと思ってるのに、出来ないじゃないか!


「はぁ。実は気になることがあるんです」

 もじもじしてるなー。

 手、もじってるなー。

 私のあまり得意としない『典型適・女子』だなぁぁぁぁ。

 でも、なんだか憎めないんだよな。


「他にも女性がいるような気がして。私の気のせいかもしれないんですけど、なんだかそんな気持ちが自分から抜けなくて」



 あぁ。



 まぁ、いてもおかしくないでしょうね。

 現にいたわけなので。

 離れてみて分かるってこともある。

 あいつはまさにそんな感じの奴かもしれない。

 そんなことも私は一目で見抜けなかった。いや、むしろ何年も一緒にいたにも関わらず、気づきもしなかった。

 あんなのがいいと思って一緒にいた自分が本当にみじめに思えてくるってもんだ。

 自分自身が悲しすぎる。



「...って来たんです」


 ん? 自分の考えに夢中でごめん、聞けてなかった。なんだか聞き捨てならないこと、言わなかった?








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