なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
「身体のラインが綺麗な女が好きって言ってたから。で、それにはヨガが一番だよって言われたから私...ここに来たんです」
…あの腐れ男め。
それ、私が教えてやったヨガの売り文句じゃないか!
あいつは自分の彼女(new)にそんなことを吹き込むのか!
なんてやつだ。
それを鵜呑みにするこの子もこの子だけど。
純粋な乙女の心を踏みにじって遊ぶような男......やっぱり許せん!
絶対に許せない。
「で、真さんにこのスタジオのことを教えてもらって来たらあなたがいて、本当にびっくりしてその...」
あんの......アホ男......
自分の元彼女の職場を今の彼女に教えてどうする?
何がしたい?
一体何を考えてるの?
にやついてるあいつの顔が頭に浮かぶ。
「あのー、もしかして怒ってます?」
「ええ、怒ってます」
「ええ!!」
「あなたにじゃなくて」
「はい?」
あなたにじゃなくて、あのバカ男にね!
あなたのことは、今は保留。
ということは、心の中だけで言うことにした。
私の頭の奥底で、ブチンと何かが切れた音がした。