なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
「ねぇ、秋川さんまだ仕事中なんだよ。何言ってんの」
真のコートの裾を引っ張るあかりちゃんのその態度、私は出来ないなぁなんて冷静に考えている私もいて...
「...あー、うん。そう、まだ仕事あるし、やらなきゃならないこと多いから」
なんとか冷静にそれだけ言うのが精一杯。
何も話したくないし、話すことばが出て来ない。
「何時に終わるの?」
「は?」
「それからでもいいじゃん、合流しようぜ」
「...何言ってんの? 意味わかんないよ」
「真さん!」
「とにかく、私仕事で忙しいからそんな暇はもうずっと無い」
それだけ言い捨てると、今度は階段をスタジオに向けてダッシュしていた。
一段抜かしで。
何考えてんだ? あいつは一体何考えてんの!
むかつきすぎて逆に気持ちは冷静になる自分がいる。
心臓はばっくばくしてるんだけど、あいつのあの態度の意味が分からなすぎて、何をどうしていいのか分からない。