なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
なにやってんの私【復讐計画1】夏菜、萩原

 食事に行こうという誘いのメールが来たのは2月に入ってからのことだった。

 送り主? 信じられないことに真だ。

 最初は無視したけど、なんで無視するのメールがしつこいくらいに来て、いい加減うっとうしくなったので、『もう会わないし会う必要もない』と返信した。

『話したいことがあるからお願い』というメールが来て、メールで書いてと返信したけど、会って話したいという返信が鬱陶しいほどに来た。

 堂々巡りだ。

 結局は強く否定しきれなかった私が折れる形となって、今に至る。



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 駅前の喫茶店にいる。

 カフェ? 

 そんなお洒落なところで会う必要は無い。昭和の香りのする喫茶店で十分だ。

 いや、さらに言えば駅ナカの立ち食いそばやさんだってじゅーぶん!


 とはいえ、結局は喫茶店でホットコーヒーを飲みながら真が来るのを待っている。

 でも、教訓は生かす。

 薄く化粧もして、ワンピースにコートにブーツ。

 このままデートに行けるという格好で、来た。

 多少悔しいけどね。

 あんな男の為にきれいな格好をするのも腹立たしいけど、気を抜くわけにはいかない。

 決めたことだから。



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