あの、憑きあってもらえません?
~勇太side~ 勇太の部屋
俺は、深く息をした。
勇「......。」
これは、触れないでおいた方がいいのか?
それとも、驚いた方がいいのか?
その髪の長い女の顔は、髪の毛で隠れていて見えない。
まるで、貞子のようだ。
服は、世間で言う幽霊の着る白いのを着ている。
しばらく考えたが、いちいち反応するのも面倒だ。
見えなかったことにしよう。
めくりあげた布団を下げた。
しばらくして、また布団をめくると...。
まだ、いるのかよ!?
俺に驚いてほしいのか?
いや、一回見て驚かなかったのに二回目で驚くのはおかしいだろ。
っていうか、足離せよ。
ここは、適当に驚いたふりをしよう。
勇「わー。びっくりしたー。」
その女は、俺を見てガッツポーズをした。
よし。これで気がすんだだろ。
さて、寝よう。
だが、しばらくすると...。
『う~らめ~しや~。う~ら~め~し~や~。』
イラッ
布団をはぐと、その女がテーブルの上に立っていわゆる幽霊のポーズをしていた。
勇「塩持ってこよう。」
?「あ~!や、やめてください!」
勇「じゃあ、寝させてくれ。」
?「わ、分かりました!分かりましたから!」
俺は、本当にこれが面倒くさい。
幽霊が見えることが。