スキな人
明理が指をさす方向に…
「いたっ!!」
大好きな人の姿だ。
あたしは一目散に圭志の元へ走って行った。
「圭志っ!!」
「お~由里音かぁ!何組だった?」
「3組だったぁ~」
「俺は9組!違うクラスだな」
「うん…今回も一緒になれたら良かったのに…」
「けっこうな頻度で同じクラスだったしな。由里音も新しいクラスで頑張れよ!」
「うん!」
圭志と同じクラスじゃなきゃ頑張れないよ…
「圭志も頑張って!」
きっと違うクラスであたしの知らない圭志が増えていくんだ…
「おう!」
圭志はそう言ってにかっと笑い、どこかへ走って行った。