未来へ
「先輩、そろそろ起きてくださいよ。」
京極をいくらか
揺すると
目を覚ました。
「あれ?
もう社長はいっちゃったの?」
「さっき終わりました。」
「あっそう〜
起こしてくれればいいのに。」
眠そうに京極はぼやく。
(起こしても起きないくせに…)
「京極先輩は
あいかわらずダメな人ですね。」
夢々由芽凪だ。
「なんでお前がいんだよ…」
「…今回の任務まさかお前といっしょとか?」
「なにも聞いてなかったんですか。…ダメですね。」
汚いものを見るように京極を見ている。由芽凪は悠士に目線を移した。
「夢々由芽凪です。
はじめまして。
山霧さん、今回はよろしく。」
「よろしく。」
見た目は幼いが悠士と同期で同じ年と知ったのは
少し後のことだった。
「コイツ性格最悪だぞ。」
京極は由芽凪を睨む。
「うるさいし、失礼です。」
由芽凪は睨み返す。
「あの…
仲いいですね。」
「えぇ。いろいろとあってね。後タメ口でいいですよ。
それと、
言っとくけど私たちの仕事は、
いわゆるスパイなんだから。先輩みたいな足手まといにはならないでくださいね。私も、ならないようにするんで。」
再びゴミを見る由芽凪
――――――――――――
そう
直接的には
かかなかったが、悠士が所属しているこの会社は日本科学保護法の裏に属している政府直属のスパイ業を
仕事にしている。
ちなみに、この会社は戦闘などは請け負わない。――――――――――――
「もちろんです。」
「ちぇっオレは足手まといかよ…」
(確かに今の京極足手まといだろうな。)
出動までは後少し