未来へ
中に入って見えたのは果てしなく続く通路だった。
[コツコツ]
歩く音だけが虚しく響く。いつもの道だったので悠志は淡々と進む。
さぁ、これからが長い。
「この部屋で次に呼ばれるまでお待ちください。」
女のアナウンスが流れる。悠志が入るのを待っていたかのように、中に入ると勢いよくドアが閉まった。次に鍵の閉まる音。



この部屋が手続きをする場所。この部屋は、早く言えば監獄。
部屋の中には無数のカメラがあり、職員が持ち物から精神状態、体調までカメラごしに判断する。約一日かけて。少しでも不信な行動を見せればアウトだ。
これは入社した時に説明された。



そろそろ、この会社の仕事内容を紹介しよう。


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