新撰組に拾われた銀狐?!
新撰組
ー チュンチュン、チュンチュン ー
「う……んー……?」
ここはどこ?
殺風景な部屋に書類が山済みの机。
見たこともない部屋だ。
記憶をさ迷っていると、あの男の顔が浮かんだ。
あ。もしかして、ここはあの男の…?
その時、音もなく襖が開き現れたのは
あの男だった。
「おぉ。起きたか」
「え、あ、うん…」
「ったく、おめぇは4日も眠り続けた挙げ句に
熱まで出したんだぞ。
だから、風邪引くっつったろ」
ブツブツと小言を言う男。
その割には安心した様な顔。
素直になればよいものの…。
それにしても、僕は4日も寝ていたのか…。
しかも、熱が出てたんだ…。
だが、この人間は変な奴だ。
僕の事なんか放っとけばいいのに。
もしかして…何か企んでいるのか?
ジロリと疑う様な彼の視線に気付いたのか
男はふん、と鼻をならした。
「言っとくが、俺はお前に危害を加えるつもりはない。
安心しとけ」
そう言うと男は襖を開き付いて来い、と彼に言った。
仕方なく付いていくと、ある部屋で止まった。