「記憶」
Part3*小さな憶測
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「キルドは人間の怨憎によって生まれる」
カッと黒板に白墨を打ち付ける
エドガー教官。
「つまり、元は人間であり
強い憎しみに囚われた魂の化け物であるわけだ」
まだ見習いである私達は
教官の言葉に耳を向ける。
「そして、キルドは
人間の血肉によって成長する。
あーそんな奴らの弱点は…分かるやつはいるか?」
「はい、教官!心臓であります!」
「レヴェル・ロベルト、正解だ。
キルドの弱点は心臓。
まぁ…裏を返せば、心臓を
貫かなければ死なないという事だ」
黒板に書かれたキルドを手で叩きながら
説明をする教官。
隣を見ると…
レヴェルが眉間にしわを寄せて
絵のキルドを睨んでいた。