「記憶」
静かな車内で、
一つ思うのはミラナの事だけだ。
先程別れた優香の事なんて、
もう、頭になかった。
ずっとずっと
探していたミラナが現れた。
橘花雅として……
教師と生徒という関係で出会えた。
なんだか似てるな、なんて思った。
前は、
上司と部下という関係だったから。
俺は前世の影響からか、
目は青みがかっているが
ミラナは…いや、橘花は
前と姿形同じでなにも変わらず綺麗だった。
彼女の周りには沢山の花が咲いているように
誰よりも、凛としていて
美しかった。