「記憶」
そんな店員に対し俺は恥じる事もなく
やってしまったなーという軽い気持ちで
質問へ答える。
「……ガソリン満タンで」
「え…あ、はははいっ!
まま窓もお拭き致しましょうかっ!?」
「ああ…頼む」
顔を真っ赤にして慌てた様子で
ドアを閉める女性店員に
ふっと笑みが零れた。
きっと、ミラナも
同じ反応をするんだろうな…と思って。
ガソリンスタンドを抜け、
コンビニで明日の朝食と昼食を買い
また三十分程かけて自宅へ戻る。
そして、
残酷なニュースを横目に見ながら
また……浅い眠りに落ちた。