「記憶」
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なんだったのだろう、あの夢は……
パジャマを脱いで、
制服に着替えながら私は考える。
「んー、化け物?白い、大きな…
三メートル以上はあったような…」
くしゃくしゃっと黒い髪を乱して
鞄を持って一階へと歩く。
なんだか、
今日の朝は穏やかな気がする。
あー、あれか。
あんまり思い出せないけど
殺伐とした夢みたからかな?
なんてボーッと考えながら
リビングで朝食を食べていると
ピーンポーンとインターホンが鳴った。
「雅ー、拓馬くんと翔くん来たよー」
「はーい」
珈琲の最後の一口を飲んで
私は二人の友人の元へと向かう。