「記憶」
Part5*最期の時
---------
---------------
---------------------
「ミラナ…結婚しよう」
そう言って差し出された、
銀色に光る指輪。
私は食事の手をゆっくり止める。
「え…い、今……」
「結婚しよう。…そう言ったんだ」
ぶっきらぼうな表情は
少し赤みを帯びていてまた更に驚いた。
隊長が……表情が少ない隊長が……
て、照れてる……!
そんな隊長のレアな表情に見惚れつつ
言葉の意味が指輪の現れもあり
現実味が増すがやはり夢のように思える。
そんなこんなで私が
目を大きく開いて固まっていると
隊長が明後日の方向へガンを飛ばしながら
「……いやか?」
…と、少し小さな声で言った。