「記憶」
ああああ、もう!
今日は凄く凄く隊長が可愛く見える!
本人は自覚なしなのだろうが、
これはデレてる!
いつも目付きがわるくて態度がでかくて
部下から怖がられているのに…っ!
いつもの格好良さも持ちつつ
なんて今の彼は可愛いのだろう
食事をしていて、いきなり求婚という
ムードもひったくれもないプロポーズだけど
そんなもの、もうどうでもいい。
隊長への愛しさばかりが
こみ上げてきた。
ああ、隊長を、抱き締めたい!
そう思って、
「い、いやなのか…?
言い方が悪かったのか?」
なんて、ブツブツと呟いきながら
不安になっている彼の前に立つ。
隊長はソファーへ座っているから
私が見下ろす形だ。
「…………」
にこり…と微笑んで隊長に指輪を渡す。
それを無言で受け取った隊長に
ガバアッ!と抱き付いた。