「記憶」
いつもより少し大きな戦がある。
その程度の認識であった戦いは
我ら人類の予想をことごとく裏切った。
予想を遥かに超える数と
足の早い奴や知性のある奴が現れたのだ。
元々が人間の怨憎の塊というのだから
皆知性があったかもしれないが、
何百体の内の数個が
物凄く優れたものがいたのだ。
それによりこちらの陣形は
バラバラ。
作戦を続ける事など不可能で、
まず、生きて帰れるかさえ分からない状況に
追い込まれていた。