「記憶」
やだなぁ、泣かないでよ、
隊長でしょう?
彼の涙を拭ってあげたいのに、
腕が動かない。
レオンの涙が私の頬へ落ちる。
レオン、レオン……
大好きだよ。
ずっとずっと、大好きだよ。
「死なないでくれ…ッミラナ…」
そりゃあさ……
「死ぬな…ッ」
私だって…生きたいよ……
レオンが好き。
だから、貴方は生きて欲しい。
これから先、もっと幸せになって欲しい。
貰い泣きかな……
私の瞳からも涙が溢れ、
伝えたい言葉を伝えてくれない喉の代わりに
私はレオンへ微笑みを向けた。