「記憶」







「残酷な現実から…戦いから目を背けて、
恐怖に怯えて夢に逃げているんじゃ…っ!?」



段々、焦りが胸の中をしめる。




夢ならば、私は覚めなければならない。


私は戦わなければいけない!




「私は戦士!はやく、目を覚まさなきゃ…
皆が待ってる…助けなきゃ」

「ミラナ、落ち着け!」





走り去ろうとするとレオンは私の腕を引き、

薄暗い空き部屋へと連れ込まれたかと思えば

ぎゅっと抱き締められた。





「……!?」




え…な……いや、恋人同士…というか

婚約者だったんだから

抱き締められる事くらいあったけど

な、なななんで今?







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