溺愛系と天然系が恋しました!



スマホの画面を凝視しながら、首を傾げたあたしの肩を香苗がバシバシと叩く。


「香苗ー…。痛いよっ!
今チェックしてるんだからぁー。」


「…何のチェック?」


「んー?いや、何でカメラ目…」


『目線。』と言いかけて、
あたしはフリーズ状態。

だって、あたしに問いかけてきたその声は、
香苗の声じゃなかったから。

恐る恐る顔を上げると、
長机を挟んだ向かい側には、
真顔のきーち先輩が立っていた。


…本格的なヤバさかもしんない
さっきの画像が嘘の様な真顔っぷり…
…てか、どうしよう?
逃げとく…?


冷や汗をかきながら苦笑いを浮かべてみても、
先輩は、いつものクール顔。


「せ、先輩は、執事、合格ですよねー…」


…って違うっ!!
『適役ですよね。』
って言いたかったのに、あたしアホぉー!!

そんなあたしの発言に先輩は、
片方の眉をピクピクとさせていた…。



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