溺愛系と天然系が恋しました!
―― ゴツッ!!
「イッテェ・・・・」
あたしは呼吸を乱しながらベッドの上から逃げ出した。
きーち先輩はベッドの縁に頭をぶつけたみたいだったけど・・・。
「き、きーち先輩。・・・大丈夫ですか?」
あたしの問いかけにも答えず、きーち先輩はベッドの上で頭を抑えたまま動かない。
けど、あの程度なら大丈夫だろうと思ったあたしは、近寄る事もせずにきーち先輩の返事を待った。
だって・・・
痛がる素振りをして
また組み敷かれたらたまんない・・・
「美憂・・・が、空手やってたの忘れてた・・・」
「・・・あの。これは空手とか全然関係ありませんよ?技でも何でもありませんし。どちらかと言えば合気道・・・?」
「美憂、まさか・・・。」
「そのまさかです。合気道もやってましたから」
あたしのその言葉を聞いたきーち先輩は
『マジかぁーーーー』
と言いながら、そのままベッドに突っ伏したんだ。