溺愛系と天然系が恋しました!

あたしは慌てふためく事しか出来なくて、ベッドに腰掛けたままきーち先輩と戸にいる2人を交互に見ていた。

きーち先輩はこの状況にも慌てる事無く立ち上がり、2人のいる戸に向かって歩いて行く。

その戸の隙間から2人の
『あちゃー・・・バレちゃった!』
という声が聞こえたと同時に、きーち先輩は勢い良く戸を開いた。


「2人して、何してんの?」


「えへっ!美憂ちゃんが心配だったのよぉ~!だって、こんなに可愛いんだもの!」


「美憂が可愛いのは当り前・・・。ていうか、心配とか必要ないから。」


「輝一だけ美憂ちゃんを独占するだなんて、ズルいわよ!!」


「俺の彼女だっっ!!独り占めして何が悪いんだよ?!」


ど・・・どうしよう・・・
可愛いを連発されて嬉しいんだけど、
ここで親子喧嘩されてもどうしたらいいのか分からないよ――――!!


「じゃあ、美憂ちゃんはお父さんが連れて・・・」


「「ダメだ(よ)!!!!」」


ここで親子の息が合いましたね・・・
コウちゃんヘコんじゃったし・・・


その後、結局そのまま4人でリビングに舞い戻り、夕食までご馳走になりながら楽しい(?)ひと時を過ごしたのだった。




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