溺愛系と天然系が恋しました!
廊下の突き当たりまで来ると、きーち先輩は外階段へと続く扉を勢い良く開けた。
外からの冷たい風に、身を縮込ませる間も無く外階段へとあたしを引っ張り出し…
--- ドンッ…
という音と同時に、きーち先輩は閉めた扉にあたしを押し付け、自身の身を寄せる…
きーち先輩とあたしの間には、
隙間なんかなくて。
制服越しのはずなのに、
きーち先輩の温もりや心臓の音が、もっともっと密着しているみたいに感じさせる。
あたしだって、ドキドキして息苦しい…
「き、きーち先輩っ!外だと寒いしっ!廊下に戻りましょうっ?」
苦し紛れにそう言ってみれば、
「これなら寒くないだろっ?」
と、ぶっきらぼうに言いながら、
あたしの背に両腕を回して抱き寄せる。
「で、…でもですね!話すとか、えっと…!近すぎて顔を上げられないですしっ!」
と、どもりながらそう言えば、
「…いいから、上げろっ。」
命令口調の台詞を吐きながら、
あたしの後頭部を引き上げ、
乱暴に唇を重ねた…。