溺愛系と天然系が恋しました!
「あ…アウチ?…って!あなた達、誰ですか?!」
と問いかけてみても、既に2名様が気絶状態。
あたしの拳の痛みが、それを嫌でも教えてくれていて…
「顎に入ったんですね…。」
クリティカルヒットが…
あたしの足元には、
顎を赤くさせて倒れた2人の他校生の男子。
自分の視線を足元から少し上げてみれば、
黒いローファーと、倒れた2人と同じ制服のズボンが目に入って…
「…おい。お前っ。」
という言葉が頭上から降りてきた。
ゆっくりと顔を上げてその人物を確認する。
腰履きのズボンから見える紫色のトランクス…
その少し上に見え隠れしている、おへそ…
「…って!見るとこ違うでしょ!あたしっ!!」
「ははっ…って、オイ!!随分と余裕じゃねぇかよ?」
乾いた笑いの後に怒鳴り声を上げた人物を
漸く見上げたあたし。
その人物は、制服の袖口で両鼻から流れ出る鮮血を拭っていた…。
「…え?鼻血とか…変態さん…ですか?」
鼻血男の額に青筋が入ったのは、
言うまでもない。