溺愛系と天然系が恋しました!

太一君は呆然としていたあたしの片腕を引いて歩き出した。

斉藤君は、そんなあたし達に駆け寄って来ようとしたんだ…けども。

太一君が振り返り様に言ったんだ。


「おい。俺達が見えなくなるまで【お座り】…出来るよな?…出来るだろ?いや、しろっ。」


という、なんていうか…

俺様的な飼い主発言?

斉藤君は泣き出しそうな顔をしながら
口をパクパクとさせていたけれど、
『わ、分かったっ。でも、柳田っ。その女に押し倒されるんじゃねぇぞ?!』
と、その場に座り込んだ。


それを確認した太一君は、小さな声で
『しねぇっつの…、その逆も。』
って言っていたのを、隣にいたあたしにはバッチリ聞こえていた。


「忠犬…みたいだね。斉藤君。」


と、あたしが言ったら、
何故か太一君は嬉しそうに微笑んだ。


…や…やっぱり、そうなんだね!
太一君!!!
あたし、内緒にするから!!

相手が斉藤君っていうのは…
なんだか微妙だけどっ
性別を超えた愛って、不思議な感じ!!


初めて生のBLを目の当たりにして
妙なテンションになるあたしであった…







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