溺愛系と天然系が恋しました!
ここは、やっぱり上下関係を確立しておくべきだよね?
…それなら、ヤるまでだよ。
ギュッと拳に力を込めて脇腹に腕を引いて構える。
少しでも忠犬が動いたら、その時が戦闘開始。
「ハッ…。どっちが上か白黒ハッキリさせるつもりかよ?…気が合うじゃねぇかっ!」
いや、ちょっ…
気が合っても嬉しくないから!!
忠犬は忠犬らしく…っ!!
「…してなさいよっ!!」
あまりの苛立ちに右足を蹴りあげると、忠犬はそのあたしの足首を笑いながら掴んだ…。
「おい、ニャンニャン。ピンクかよ。」
「へっっ?!!」
今のは、忠犬の声じゃない。
それに、あたしを【ニャンニャン】だなんて言うのなんて…
「や、柳田…。」
「た、太一君…。」
太一君が爆笑したのは、言うまでもなかった…。
こんな忠犬と同じレベルだなんて、
本当に嫌だ…
でも、ちょっと待って。
太一君、今、ピンクって言ったよね…?