溺愛系と天然系が恋しました!
――― あっという間に週末土曜日
きーち先輩のお家は、あたしの乗る駅からは2つ先。
あたしは地図を片手に行こうと思っていたんだけど・・・
「美憂の乗る駅まで迎えに行くから。」
そう言って、迎えに来て貰う事になってしまった。
何か、悪いなぁとは思いつつも、やっぱり想われている事が嬉しくて顔がニヤけてしまう。
手土産を何にしようかすっごく迷ったんだけど、きーち先輩が毎朝パン食なのを思い出して、朝一でパンを焼いたんだ。
あたし自身は不器用なんだけど、調理師の免許を持っているお母さんに教えてもらいながら焼いてみたの。
胸に抱えたそれからは、バターロールのいい匂いがしていて、早くきーち先輩の喜ぶ顔が見たいなぁ~と、そわそわしながら約束の場所で待っていた。