溺愛系と天然系が恋しました!
そうあたしが呼ぶと、きーち先輩はあたしを覗き込みながらチュッと、触れるだけのキスをして溜め息をついた。
「き、き、きーち先輩?!こ、こ、ここ、駅なんですけどっ!!」
「そんなん、…どーでもいいよ。」
そう言いながら、今度はあたしを抱き締めた。
体の小さいあたしは、すっぽりときーち先輩の腕の中に納まってしまう。
恥ずかしいながらにも、その先輩の背中に腕を回して、先輩の着ていたテイラードジャケットを握り締めたんだ。
その私達の周囲からは、
『キャー!抱き合ってるぅ!!』
『うぉ!ロリ、まさかの積極性?!』
『…若いっていいわね…』
そんな声が聞こえてきていた。
皆さん。
見せ物じゃありません。
てか、公衆の面前でゴメンなさい。
そう心で呟いた。