溺愛系と天然系が恋しました!
真顔のきーち先輩を横目に、あたしはドキドキしながらも勢い良く立ち上がる。
と、と、とりあえず!!
この空気を何とかしなければ!!
このままじゃ、何かダメな気がするっっ!
ここは、
何事も無かったかの様な笑顔を浮かべて、
きーち先輩のお家に行きましょう!
って、そう言おう!!
そう意気込んだ瞬間・・・
―――ガシッ!!
き、きーち先輩に
う・・・腕を掴まれました・・・
あたしは、まるで、ぜんまい仕掛けのおもちゃみたいな動きをしながら、横に座ったままのきーち先輩の方に顔だけを向けたんだ。
「っっっひぃ!!」
思わずそんな声が漏れてしまう位、
きーち先輩は妖しげな笑顔を浮かべている。
その笑顔は、文化祭の時にキスをした…
あの時の表情、そのまんまだった・・・
こ、こ、今度は・・・
何をするつもりですか・・・?!
冷や汗を垂らしながら、心の中でそう叫んだあたしだった・・・