溺愛系と天然系が恋しました!

―― そのまた数分後


この部屋の戸が開いたと思ったら、目に入ってきた浴衣を着たダンディーなオジサマ。
それから、金髪の少年とお母様が入ってきたんだ。

金髪の少年は、入って来て早々
『あ!兄ちゃんの鼻血女!!』
と、あたしを指差して叫んだ。


そこは『彼女』じゃないんですか・・・少年。


っていうか、この家では既にあたしは
-【鼻血女】-
のレッテルを貼られてしまっている事に、
嫌でも気付かされた。


「おい!太一!!美憂に失礼だろ?!」


「・・・へいへい。」


「美憂。コイツ、俺の弟の太一。」


「はっ、はい!・・・初めまして。美憂です。」


あたしがオドオドしながら自己紹介をすると、
その金髪少年『太一』君は
『うぃーっす。』
とだけ言って、ソファーにドカッっと腰を掛けた。





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