溺愛系と天然系が恋しました!
きーち先輩の『愛でる』発言の後、あたしは腕を引かれるままに部屋に連れ込まれた。
さっきまで居たリビングもかなり広々とした空間だったけれど、このきーち先輩の部屋は更に広々としていて…。
「これ、自室ですか?」
そう言いたくなる程の空間。
オフホワイトで統一された室内。
自宅にあるテレビとは、比べ物にならない程の大きいテレビ。
その前にガラス天板のテーブルと、白い二人掛けのソファー。
右端にあるベットは多分…あれはキングサイズで…。
そんな異空間の様な部屋に、あたしは呆然と立ちすくむ。
「うん?そうだけど?なにか、変?」
「変とかそういうんじゃなくってですね?あたしの自室…というか、あたしの家のリビングより広いんですけど…。」
「そうなんだ?でも、広ければいいって問題でもないしね?狭い方が密着度が上がるし、その方が良さそうだね。今度、美憂ん家にも遊びに行かせて?」
「は…はぁ…。」
って!!!!
そこで納得するのもどうなの?!
今のきーち先輩の発言に、何で突っ込まないのよあたし!!
お互いの家で会うのは、控えた方が良さそうだ…
そう思えてならないあたしだった…