新撰組と妖狐ちゃん!



「…!?」


突然襲ってきた物凄い殺気に、
金縛りにあったように
あたしの身体は動かなくなった。


…この殺気はもう見なくても誰のか分かる。


ザッザッ…と一人の足音がこちらへ近づいてくる。
逃げなきゃ…逃げなきゃだけど…、
身体が動かないっっ!!!


そして、あたしの真後ろで足音が止み、
カチャ…と刀を抜く音が聞こえた。
…これ、もはやホラーじゃね…?


あたしは、やっと手が動かせるようになったので、刀を取ろうと、そーっと左腰に手を当てるが…


…。


…刀がねぇ!!!(泣)


…そうだった…
刀を磨いてもらうのは時間かかるからって、巡察行く前に、鍛冶屋に出してきたんだった…(泣)


あたしは、背後にいるこの殺気の持ち主に恐る恐る振り返った。
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