新撰組と妖狐ちゃん!


そして、とあたしは続ける。


「今夜、長州が何処かで会合を開くらしい。おそらく、古高が捕まった事についてだろう。


…長州を討つなら、今夜だ。」


あたしはきっぱり言い切った。
それに皆が頷く。


天皇とかあたしはどうでもいいが、
新撰組にとって護らなければならないものならば、あたしは全力で戦ってやる。


あたしは心の中で決意した。


それに、ここで止めなければ、
御所だけでなく、あたしの大好きな京の町も火の海になってしまう。


すると、


「山崎、目星はついてるか。」


土方がまた天井に向かって声をかけた。


今度は部屋に降りてきた山崎は、
いつになく真剣な面持ちで、


「…四国屋か池田屋のどっちかや。
ただ、どっちが本命かは分からんかった」


そう言った。


「どっちか分からないのかよ…
山崎の役立たず。」


「えぇ!?ひどいっ!!」


こんな時でも
毒舌は忘れない日向であった(笑)
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