新撰組と妖狐ちゃん!


「いってーな、土方。
何であたしの部屋に勝手に入ってきてんだよ。部屋入る前くらい、声かけろよ。
そんな礼儀もしらんのか。
レディの部屋だぞオラ。」


そして、団子返せ!!と、
あたしは団子を取り返そうと手を伸ばしたが、


「テメェに、礼儀だ何だ言われたかねぇよ。しかも、レディはそんな暴言は吐かねぇ。…おら、取れるもんなら取ってみろ?」


土方はニヤッと笑みを浮かべ、
団子を高くあげて、あたしに取らせないようにした。


…皮肉な事に、こいつはあたしよりだいぶ背が高い。


「っ!返せコノヤロっ!!」


あたしがピョンピョン飛んでも
団子に手が届くことはなかった。


…いや、届くには届くが、
ひょいひょいと避けられて、
完全に土方に遊ばれている。
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