新撰組と妖狐ちゃん!
沖田side
「っ!日向!何、楓月なんかに操られてんのさ!元に戻ってよ!」
「…。」
日向が斬り込んでくるのを、
日向を傷つけないように避けていると
あっという間に自分が傷だらけになってしまった。
…殺られるのは時間の問題。
でも、日向を傷つけることなんて…
その葛藤を続けていると、
ついに、
「…っ!」
背中が壁についてしまった。
「さぁ、どうします?
大人しくその方に殺られるか、
もしくは貴方がその方を斬るか。」
楓月が状況を楽しんでるように言った。
そんなの、
「…日向と2人であなたを殺すに決まってるじゃない。」
僕はそう言い、
日向の刀を弾き返し、
突きの体勢に入った。
少しだけ動きを封じないと
僕もそろそろ限界だ。
「…ごめん、傷つけるのを許して。」
日向が刀を振り上げ、
僕が突きを繰り出そうとしたその時、
部屋に誰かが走り込んで来たかと思うと、
「何やってんだ!!??」
聞き慣れた怒鳴り声が聞こえてきた。
「「!?」」
その声に日向の動きが止まる。
僕はその隙に日向の刀を弾き飛ばし、
日向に刀を突きつけた。
…良かった…傷つけずに済んだ…
僕は安堵の溜息をついた。
けど、まだ日向は元に戻ってない。
どうやったら元に戻る?
やっぱり楓月を殺るしかないよね。
…というか、殺したいんだけど。
けど、どうやら身体が限界らしい。
僕はその場にへなへなと座り込んだ。