新撰組と妖狐ちゃん!


…おいおい、冗談だろ?


日向を見るも、
さっきと変わらず無表情。


「まさかテメェ…寝返ったか!!??」


長州をあれだけ嫌っていた日向が。


本当なのか本当じゃないのか、
無表情だから読み取れないし、
一言も話さないから分からない。


そして、一言も話さない代わりに、


シュッ


「!?」


日向は刀を俺たちに振り下ろしてきた。


咄嗟に刀で受け止めたが、
明らかに今のは俺たちを殺そうとしていた。


「…それは肯定と受け取っていいんだな…?」


悲しみのような
怒りのような
裏切られたような。


そんな気持ちが
爆発しそうになったその時。


俺の横にいた総司が、ちょんちょんと俺をつついた。


「おい、このまま斬られてぇのかテメェは。」


このまま刀受け止めてる体勢にくずしたら、二人とも一気にズバッと殺られるぞ。


そう俺が顔をしかめると、
総司が苦笑いしながら言ってきた。


「盛り上がってるとこ悪いんですけど…」


「いや、どこが盛り上がってんだよ」


そんな俺のツッコミを無視して続ける。


「日向、今、


…楓月に操られてるんです。」


…。


「…早く言え阿呆!!」


総司は怪我をしてるため、
殴りたかったが辞めておいた←
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