新撰組と妖狐ちゃん!


俺が考えていると、


「土方さん、僕疲れたんでちょっと寝させてください…」


そう言って総司は目を閉じた。


そりゃ、あんだけの人を斬って、
さらに日向と戦ってたんだ。


喋っているのからは感じ取れなかったが、かなり体力消耗してたらしい。


普段なら叩き起こすところだが、
こればかりは仕方ない。


「…さて…」


俺は改めて日向を見た。


いつの間にか元に戻ってる…
…とかいうのはないか(苦笑)


とりあえず、俺は押されている状況から脱するべく、日向の刀を弾き返した。


が、


「っ!」


日向はすぐに斬り込んできた。
前に見た入隊試験や、総司との試合の時を遥かに上回る速さだ。


それプラス日向の力量。


何回も斬り込んでくる一撃一撃が、
ずっしりと重たい。


一瞬でも気を抜いたら、
押し潰される。


「…っ!くそ!!」


それをずっと繰り返しているうちに、


…俺はとんでもない女に惚れたんだな。


なんて、笑う余裕さえも無くなってきた。
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