新撰組と妖狐ちゃん!


「…くっ」


埒があかねぇ…!


まず日向が操られてるってのをどうにかしないと、俺の体力がどんどん消耗されるだけだ。


元に戻すのは楓月を斬ればいいが、
その楓月の元にたどり着く前に
日向が斬りかかってくる。


っ!どうすりゃいいんだよ!!


攻撃を受けながら、
そんな事を考えていると、
突然、日向の構えが変わった。


片足を一歩引き、それと一緒に
刀の切っ先を俺に向けたまま、
腕を後ろへと引いた。


「!?」


…っ!!突いてくる!!!


考え事をしていたせいか、
俺の反応は少し遅れ、
そう気づいた次の瞬間には、


シュッ


「!!!」


俺の脇腹の横には日向の刀があった。


「…っ」


何とか避けたものの、刀が脇腹をかすり、そこの部分の服はすぐに真っ赤に染まり、ぽたぽたと床に血が落ちた。


「…まさかテメェに斬られるとはな。」


俺が斬られるなんざ、
いつぶりだぁ?(苦笑)


なんて苦笑いしている暇もなく、
日向は俺に出来た隙を逃さず、
次々と攻撃を繰り出してくる。


…っ、このままじゃやべぇな…


脇腹を斬られたせいもあり、
さっきより動きが鈍くなった俺。


ザシュッ


「…っ」


攻撃を受けきれず、
徐々に身体に傷が入っていく。

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