新撰組と妖狐ちゃん!
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ヒュゥウゥゥウウゥー…
シュダッ!!←
ドンッ←
「いっ…たぁ!!!」
本当は華麗にシュタッと降りるつもりだったが、怪我のせいで、なんとも間抜けな着地となってしまった←
しかも、尻もち付き←
…流石に無理があったな(苦笑)
今の衝撃のせいで、
傷がさらに開いてしまった←
でも、今はそんな事より、
「日向っ!!!!」
「っ!!」
此処から離れなきゃ…!!
あたしは暗闇の中を無我夢中で走った。
いく宛も無いのに、とにかくあいつらから自分を遠ざけたくて。
別に新撰組が嫌いになった訳じゃない。
むしろ、好きだ。
…そう。
家族みたいな奴らだった。
あたしは家族を殺されて人を恨んできた。
けれど、
そのあたしが家族を斬ってしまった。
矛盾してるじゃん?
…そうなんだよね。
あたしが、恨むだ何だ言える立場じゃない。
仲間だとか家族だとか言える立場じゃないんだ。
仲間や家族を大切にしてるあいつらと一緒に居ちゃいけないんだ。
…あたしは、
あいつらみたいに強くないから。
仲間や家族を守れるほど強くないから。
「はぁっ…はぁっ…」
だいぶ走っただろうか。
まだ夜だから真っ暗で、どれくらい進んだか、此処は何処なのか、全く分からない。
しかし。
考え事をしていて気づかなかったが…
グラッ
どうやら、あたしの体内の血は
ほとんど外へと流れてしまったようだ。
突然、強烈な眩暈が襲い、
身体のバランスをくずした。
「ハハ…」
こんなところで死んじゃうのかな。
乾いた笑いが出て、地面へと倒れた。
眠いなぁ…
あたしは本能に任せ、
重たくなった瞼を閉じた。
これからどうなるんだろ…。
…というか、起きたらもう地獄だったりして(苦笑)
それから意識が無くなったのは
すぐの事だった。