新撰組と妖狐ちゃん!
「…で、質問ばっかりで悪いんだけど…
あたしはどんくらい寝てた…?」
あの刀傷が塞がっているくらいだから、
3日とかかな…。
何て考えていると、
鈴ちゃんは指を折って数えだした。
「えーと…、今日で7日目!」
何と…!(二回目w)
一週間も寝ていたと!
そういえば、
さっきから立つと足元がグラつく様な…
「何かごめんね、一週間も此処に置いてもらって…」
きっと、鈴ちゃんだけじゃなく、
此処のお店の人にも迷惑かかってる。
すると、
鈴ちゃんはふるふると顔を横に振り、
「ううん!全然大丈夫だよ!
むしろ、同じ妖怪の子が見つかって嬉しかったもん!」
おお…何といい子なんだ…
あたしが感動していると、
「でも、何で日向ちゃんはそんな傷を負って倒れてたの…?」
今度は鈴ちゃんが聞いてきた。
「んー…、新撰組の仕事でちょっと仲間といろいろあって…。…逃げてきた。」
「えぇ!?じゃあ、仲間に斬られたの!?」
許せないっ!私が斬ってくる!!
と、立ち上がる鈴ちゃん←
「待て待て待て!!!ちょっと違うの!!あたしが悪いんだから!!!」
「えー…でもー…」
必死に引き止めた鈴ちゃんは、
むぅとほっぺを膨らませた。
可愛らしい仕草だが、
その目は物凄く殺気がこもっている←
きっとこれが殺し屋の鈴ちゃんの目だ。
あの一番隊組長と同じ様なタイプだよ、
きっと←
見た目は可愛らしい…のか?沖田は。
まぁ、とりあえず、見た目と違って、
恐ろしい一面も持っている訳だ←
やっぱり見かけって当てにならないね←
「じゃあ日向ちゃん、その仲間の所に戻るの…?」
「…どーしようかねぇ…。」
あたしは遠い目をした。
あてもなく逃げてきた挙句、
結局、人様…つーか、妖怪様?に
お世話になってるあたしって…←
はぁ…とあたしは溜息をついた。
「とりあえず、あそこには戻らないよ。
つーか、戻れない。これからの事は…
…まぁ、どうにかなるさ←」
ハハッと苦笑いする。
「え!じゃあ、此処にいようよ!!
私も日向ちゃんが居てくれたら嬉しいし!!」
鈴ちゃんがガシッと手を取り、
目をキラキラさせた。
…あれ、まさかの平助要素も入ってる?
鈴ちゃん。