新撰組と妖狐ちゃん!


土方side


ガシャンッ!!!


「ん…?何だ…?」


突然近くでした物音に、
俺は目を覚まし、
ゆっくりと目を開けた。


敵かもしれないのに何でんな呑気なんだよ、とか言われても、俺は低血圧なんだよ←


仕方ねぇだろ。←


それに何かこの気配(?)、
妙に久しぶりな様な、
安心する様な…


…おそらく敵ではない。


何て呑気に推測しながら、
だんだん鮮明になってきた視界の中に居たのは、








「!?」


…何で此処に居んだ…!?







焦った表情をした日向だった。


しかも、袴ではなく、
超丈の短い着物を着ている←


はっきり言おう。


とてもエロい←


無駄に足出しやがって。
このヤロー。


日向がこんな着物を着るなんて、
明日は雪でもふるかぁ?


見たことねーぞ、こんな日向。


けれども、それが見えたのは一瞬で。
(一瞬でどんだけ考えてんだ土方←)


瞬きをした次の瞬間には、


「…は?」


俺の目の前には誰も居なかった。


…んだよ。
俺は幻覚まで見るようになったか…


あいつが此処にいるわけないもんな。
しかも、あんな姿を想像するとか
俺はそんなに欲求不満なのか…?
最近島原行ってねぇしな…


…まぁ、いい。


と、ぼーっと考えた末、
俺は再び机に突っ伏した。


…。


……。


「…じゃねえよ!何で見た事もない格好をした日向の幻覚が見えんだよっ!?」


俺はバッと飛び起きた。


部屋を見渡すと、


「…!?」


立て掛けておいた日向の刀が、
跡形もなく消えていた。


そして、閉めたはずなのに、
開け放たれている襖。


「…。」


…まさか、幻覚じゃないのか…!?


さっき見た日向は刀を持っていた。
それに俺が起きて焦っていたし…


夜中にコソコソ取りに来たって訳か…?


だが、まだ日向だって確証はねぇ。


けれど、何者かが俺の部屋に侵入して
日向の刀を持っていったってのは事実だ。


寝起きの頭をフル回転させた俺は、
立ち上がって、部屋の外へと出た。


刀を持っていった奴が居ないか見渡して見たが、誰かがいる気配はなかった。

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