新撰組と妖狐ちゃん!


…というか、


「ゴホッゴホッ!!」


咳が止まらないんだけど。


医者に行ったら、
血を吐いた事がバレるかもしれないし、
咳止めの薬なんてない。


一回、土方さんが石田散薬を勧めてきたけど…


『土方さん、僕に恨みがあるんですか。
僕を毒殺しようとしてるんですか。
いくら恋のライバルだからってひどくないですか?それなら僕が土方さんを斬殺するのもありって事で。(カチャ…←)』


って真面目に言ったら、


『テメェ、人が心配してんのに何だその態度はァ!!病人は病人らしく寝とけぇ!!あれなら、俺が永遠に眠らしてやろうか、あ"ぁ!?』


と、キレられました←


あれは死んでもお断りだよ、うん。


そして、何故か石田散薬を気に入っている一くんも勧めてきたけど…
もちろん、丁寧にお断り←


一くんの強引さが、
ちょっと厄介だったけど。


まぁ、そんな事で、
今の僕には水を飲んで安静にしとくぐらいしか、咳を落ち着かせる方法がない。


「…っゴホッ!…水飲みに行こ…」


僕は水を飲みに行こうと、
布団から出て立ち上がった。


が、その時。


「!?」


…僕の胸のあたりが、
緑色に光ったんだ。


「!…何これ。」


驚いて立ち止まっていると、
その光は数秒間続いて、
ふっと消えてしまった。


それと同時に


…ピタッと咳が止まったんだ。


苦しかった胸も楽になった。


「…。」


…そういえば、
新ぱっつぁんが言ってたっけ。


平助の額の大きな傷と
新ぱっつぁんの手の傷も
日向が治してくれたって。


確か、緑色の光が何とかって言ってた。


…あれ、僕、いつの間に日向と同じ力が使えるようになったのかな←








「…んなわけないよね←」








…きっと、日向が治してくれたんだ。








僕は楽になった身体で、
部屋の外へと駆け出した。
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