新撰組と妖狐ちゃん!


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沖田side


…遅いなぁー。


僕は料理を食べながら
イライラしていた←


さっき出て行った土方さんが
いつまで経っても帰ってこない。


自分が企画した宴会なのに、
ほっぽり出して杏子ちゃんっていう花魁の所に行くとか。


しかも、杏子ちゃん。
物凄く誰かに似ている←


誰かに似ているんだけど、
その誰かが分からなくて
さらにイライラする←


あーもう。


日向という存在がいるっていうのに、
なんなのあの人は。


こんな宴会しているくらいなら、
日向を探しに行った方がマシだ。


「あ"ー、もう!」


「どうしたぁ〜総司ぃ?」


僕が唸っていると、
酔っ払った新八さんがやってきた。


しかも、


「悩み事かぁ〜?なんなら聞いてやるぜぇ?まぁまぁ、酒飲めよ」








…超兄貴ヅラしてる←









酒飲んでたら、
ただのおっさん同然なんだけどな←


「僕、お酒好きじゃないんだけど。」


さっきやっとお猪口が空になったのに。


僕はなみなみと酒が入ったお猪口を
じとーっとした目で眺めた。


「はぁ?勿体ねぇなぁ?
ちょっとは飲めるようになれよぉ〜」


「いや、飲めるけど。」


僕が飲まないのは、
酔っ払った姿を皆の前で見せたくないため←


だって、弱み握られたら
僕の弄る立場が無いじゃない?


…とくに土方さんとか←


「んで、何だよぉ?
あれかぁ?恋の悩みかぁ?(笑)」


そう言って肩に手を回してくる新八さんを、真面目に気持ち悪いと思った僕は←


「…土方さんが戻って来るのが遅いなと思って。土方さんが企画した宴会なのに。」


と言いながら、
笑顔(黒)で腕を外した。


けど、酔い過ぎてそれにも気づかない新八さんは、ガハハ!と笑って、








「それやきもちじゃねぇかぁ?
杏子ちゃん、日向に似てたからなぁ!」









「!?」










僕が知りたかった答えを、
サラッと言ったんだ。









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