新撰組と妖狐ちゃん!
「…日向に…似てた…?」
「うぇ?お前見てなかったのかぁ?」
超美人だったし、超日向に似てたぜぇ?
と新八さんは言った。
「杏子ちゃんが日向に似てたから
追いかけていったんじゃねぇかぁ?」
「…。」
日向に似てたから
土方さんは追いかけていった?
似てたから、で土方さんは
追いかけたりしない気がする。
似てたから、じゃなくて、
本当に日向だと思ったから追いかけたんじゃ…?
日向はこないだ屯所に来た。
それで丞くんに後を追わせた。
けれど、
それ以来僕は何も報告を受けていない。
あれから4日たったのに、
丞くんが見つけられない訳がない。
…と僕は信じたい←
それに、
日向を一度見つけて
土方さんがじっとしている訳ないのに
4日間何も動かないし。
やっと動いたと思ったら、
島原で宴会って…
もし、これが
隊士をねぎらうためじゃなくて、
日向を探すためだとしたら…?
それなら、
不可解な土方さんの行動も筋が通る。
何か変にキョロキョロしてたし。
日向を探すためだとしたら、
僕に何も言わないのも分かる。
だって、
僕が真っ先に探しに行くからね←
…ってことはやっぱり…
推測を終えた僕は、
黒い笑みを浮かべて、
さっき永倉さんが注いでくれた酒を
一気に飲み干した←
「!?お前、酒嫌いじゃなかったのかぁ?」
「…だから飲まないだけだって」
僕はその場を立ち上がり、
部屋を出ようと襖の前まで行った。
…というか、
日向に似ている事は気づいて
日向だって事には気づかなかったんだ
永倉さん…
…まぁ、それすら気づかなかった僕が
言える事じゃないんだけどね←
「?おい、総司何処に行くんだぁ?」
永倉さんの質問が飛んでくる。
僕はくるりとそちらを向いて、
「ちょっと土方さんから、
日向を救って来る♫(黒笑)」
「「「「「へ!?」」」」」
この新選組の宴会に
爆弾を落として部屋を出ていった←
早くいかなきゃ、
日向が土方さんに襲われる!!←え"
僕じゃないとダメなんだから!
←え"ぇ!?
僕は島原の中を
足早に歩き出した。
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そのころ、宴会会場では←
「「「「「…。」」」」」
幹部の皆さまは
固まっておりました←
幸い、平隊士はほぼ解散していたので、
爆弾発言は聞かれなかったはいいものの…←
幹部の皆さまは、
そろって間抜けな顔をしていました。
(クールな斎藤以外←)
「日向が…いるのか…!?」
長ーい沈黙を破ったのは、
平助だった←
「…さっきの花魁…
日向に似ていた…」
と、斎藤。
「じゃあ、さっきのは日向って事かぁ?」
と、永倉。
…。
すると、
酒で赤くなっていたはずの平助が
顔を青ざめた←
「…ってことは…」
「「「日向が危ないっ!!」」」
「総司の後を追うぞ!」
と、幹部の皆様も
そろってお座敷を出て行ったのであった←
…なんでも、
『日向が二匹の獣に食われる!!』
との事らしいww←
テメェら俺らを何だと思ってんだぁ!!
by土方←