新撰組と妖狐ちゃん!
何なんだこいつは!
何故こんなにもうざいんだ!
「…テンメェ…!!」
あたしが起き上がって
ぶん殴ろうすると、
「な"!!」
ズイッと土方が顔を近づけてきた←
近い近い近い近い!!!
反射的に顔を引いたら、
ドンッ
「…った…」
あたしは畳の上へと逆戻り←
そして、
後ろに引いて逃げたのにも関わらず
何故かあたしの目の前にある土方の顔←
何故かって?
「…テメェ…
今すぐそこどけコルァ!!!!!
何覆いかぶさっとんじゃあ!!!!!」
A.土方が覆いかぶさっているからです。
「あ?テメェが離せっつったから離してやっただけじゃねぇか。」
「何処がだ!突き落とした挙句、さらに動けなくしてるだろうが!!!」
つーか、覆いかぶさるどころか、
あたしの上に乗ってるし!!!
完璧あたし潰されてるし!!!
あたしは全力で
土方を退かそうと試みたが、
土方が乗っているため足は動かず、
手も掴まれて動かせず←
…あれ、こんな状況、
前にもあったよね???
あの時は確か…
…。
そうだよ!頭突きしたんだよ!!
あたしは心の中でニヤッと口角を上げた←
ふっ、また頭突きをお見舞いしてやる!
そう思って狙いを定めようとしたが、
「…。」
現実を見た途端、あたしの希望の光は消え失せた←
何故なら。
土方の顔が、頭突きの勢いをつける距離すら無いほど近かったのだ←
近すぎて焦点すら合わない←
というか
とりあえず近い。
ものっそい近い。
どうやら、土方は前回の事を
きちんと学習していたらしい←
「…っ」
頭突きしようとも、おでここっつんこのレベルにしかなんねぇ!!!
あたしの焦った顔を見て、
土方は勝ち誇った笑みを浮かべた←
そして、耳元にこう囁いた。
「…此処を何処だと思ってんだ。
…男の天国、島原だぜ?」
そう言って、土方は、
その整った顔に妖しく笑みを浮かべた。
…おーまいがー。
楠木日向、
絶体絶命です。