新撰組と妖狐ちゃん!
が、しかし。
「…あ。」
あたしに再び希望の光が見えた←
頭に刺さってる簪を使えばいいじゃん
って思ったけど、←殺す気か!
それよりもっと強力な希望の光が←
あたしは焦点の合わないながら、
土方を見据えてニヤリと口角を上げた。
「なんだよ。」
その表情を見て
怪訝そうな顔をする土方。
こいつは気づいていないのだろうか←
向こうの方から迫ってくる、
ドス黒いオーラに←
まぁ、希望の光というか、
実際は暗黒の光なんだけども←
「土方ァ、そろそろ此処から退いておいた方が身のためだぜ?←」
ふっ、と鼻で笑うと、
「…お前、この状況でよく余裕ぶっこいてんなぁ?そんなに俺に食われたいか、あ"?」
土方はニヤリと口角を上げた。
ふん、余裕ぶっこいてんのは、
そっちの方じゃないのか土方。
「誰がテメェなんぞに食われるかバーカ。あたしは忠告してやったんだ。
そのうち痛い目見るぞ?」
ほら、とあたしは目で襖の方を指した。
「あ"?何がだよ。」
土方もあたしに促されてそちらを見た。
すると、
ドドドドドドド…
「…。」
「…。」
何処かで聞いた事あるような足音が、
どんどん迫ってきたかと思うと、
スッパーンッ!!!
勢いよく襖が開け放たれ、
「日向!!!助けに来たよ!」
これまた何処かで聞いた事あるような声が聞こえたかと思うと、
「何してんですか、土方さんっ!!!」
ドカッ!!
「う"…!!!」
あたしの上に覆いかぶさっていた土方が
見事な弧を描いて吹っ飛んでいった←
…わお。
あたしは解放感された安堵とともに、
呆然としていると、
土方を吹っ飛ばした犯人、
沖田があたしの手を引っ張って起こした。
そして、
「今まで何処行ってたのさ、
勝手にいなくなって!!!」
そうヒステリックに言ったと同時に、
あたしをギュッと抱きしめた。