新撰組と妖狐ちゃん!


すると、


スッパーンッッ!!!


襖が壊される勢いで開き、


「「「日向(くん)!」」」


「ひ、久しぶり…」


数人の男どもがなだれ込んで来た←


言わずと知れた、
新撰組幹部の皆様だ←


すると、
近藤さんがやって来て、


「今までどこに行ってたんだい!?
もう、心配で心配で…!」


肩をガッと掴んで、
涙目になっていた。←


「あはは…ご心配おかけしました…」


こんなに心配してくれているとは思わなかったので、何だか申し訳ない。


すると、その傍から、


「日向っ!何もなかったか!?
この二人にまだ何もされてねぇか!?」


平助が土方と沖田を指差して、
物凄く心配した顔で言った。


心配するとこ、其処なのね…


「あー…、そこの二人に聞いて。」

あたしも土方と沖田を指差して言った。
平助は二人の方を向いて聞こうとしたが、


「あ"?テメェ、俺を疑う気か?」


「ひどいなぁ平助、僕も疑うの?」


土方も沖田も、
ひどく黒い笑みを浮かべております←


いや、何かをしようとしたのは
事実だろお前ら!


「い、いや、別に疑ってなんか…」


二人の威圧感に、
小さくなる平助なのであった←


「…あ。平助、ちょっとこっち来て。」


あたしは平助の額の傷の事を思い出し、平助に手招きをした。


「?何?」


「ほら、此処座って、」


あたしの目の前までやって来た平助を座らせると、あたしは平助に近づき、平助のふさふさした前髪を持ち上げて額を確認し、


「!?日向?」


「…傷跡はちょっと残ってるけど…
良かった。ちゃんと治ってる。」


痛々しい傷跡をスッと指でなぞった。


痛がる様子もないし、
傷跡は自然に消えるから大丈夫だろう。


ホッとして身体を離すと、


「…平助、もう酔ってんのか?
酒はほどほどにしろよ?」


平助の顔は真っ赤だった←


その傍で、土方と沖田がわなわなと震えていたのを、あたしは知らない←


すると、


「お、おう!←
ありがとな!日向のお蔭で今はこの通りめちゃくちゃ元気だぜ!」


真っ赤な顔で二カッと笑い、
ガッツポーズをした←


…可愛いな、おい←


すると今度は、


「日向!俺のも見てくれよ!」


平助だけずりぃぞ!と、
永倉が右手を差し出してきた。


そうとう飲んだのか、
…酒臭い←


…。


「あー、うん治ってる。
良かった良かった。(棒読みw)」


「え"、少しくらい心配してくれてもいいじゃねぇかぁ!!」


あたしが棒読みで言うと、
永倉は大げさに嘆いた←


実際、治した後永倉は平助を軽々と運んでたんだから、心配する必要がないと思うんだが←


あたしが、
はぁ…と溜息をついていると、










「日向!僕の怪我も見t「テメェは何処を見てもらう気だ、あ"!?」…痛!」









服を脱ごうとしながらやってきた沖田が、速攻で土方に捕まり殴られていた←


「…。」


…少しは学習しろ、沖田。
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