新撰組と妖狐ちゃん!
土方side
「総司、テメっ!!!」
俺が日向から総司を引き剥がした時には、もう日向は顔を真っ赤にさせて、酔い潰れていた。
…どんだけ、酒弱ぇんだよ…
…じゃなくて!
「何してやがんだ、テメェ。」
俺は顔を引きつらせながら、
総司の胸ぐらを掴んだ。
よくも、俺の前で!!
すると、俺の手を外しながら、
総司が口を尖らせた。
「何を怒ってるんですか、土方さん?
人が誰を好きになろうが関係ないじゃないですか。それとも、接吻をしたのが気に食わないんですか?…それを言うなら、土方さんが先にやったんですからね。」
「…う…」
総司の正論に何も言えず、
黙っていると、
総司がさらに追い打ちをかけてきた。
「それに日向は土方さんのものじゃないですよね?日向の気持ちも知らないのに、何、自分のものみたいに言ってんですか。」
そして、総司は、
ニヤッと口角を上げた。
「僕はもう気持ちを伝えましたよ?
お酒を飲ませた後ですが。」
覚えてるかどうかは日向次第なんで←
とイタズラに笑うと、
酔い潰れている日向の背中に手を回した。
「おいテメェ、何する気だ。」
俺が総司の肩を掴むと、
「何って、別の部屋でちゃんと寝かせるんですよ。酔わせたのは僕だし←」
そう言って、
軽々しく日向を持ち上げた。
日向が総司に触られるのが、
無性に腹立たしくて、
無性にイライラして、
俺は総司を殴……
…ったら、日向が落ちるじゃねぇか、
ちくしょー!!!!!←
俺は暴れそうな右腕を、
理性で何とか抑え、
何とか冷静になった。
「テメェが連れてったら、何が起こるか分かんねぇ。…俺が連れていく。」
そう言い、抱きかかえられている日向を取ろうした。
が。
「土方さんこそ、何が起こるか分かんないじゃないですか。実際、さっき襲おうとしてましたし。」
「…テメェ、さっきから何、いろいろ暴露してくれてんだ、あ"?」
地味に顔が赤くなるのを感じながら、
俺は額に青筋を立てた。
一応言っておくが、
ここはまだ座敷だ。
近藤さんや、他の幹部もいる。
そんなとこで暴露されちゃあ、
「え!?
土方さん、日向襲ったのかよ!?」
「土方さん、日向の事が好きなのか!?」
「俺はそうだろうとは思ってたけどな←」
「ちげーよ!!襲ってねぇ!!!」
…未遂だ!!!←おい。
「…はぁ…」
こう騒ぎ立てる奴ら(上から平助、新八、左之。)が出てくんだよ、クソ!!