新撰組と妖狐ちゃん!
「そ、そういうテメェだって
日向襲おうとしてたじゃねぇか!!」
俺が総司に仕返しをするべく、
そう言ったが、
(自分もしたと肯定している事に気づいているのだろうか、土方w)
「そうですけど?」
キョトンとした顔で答えた。
…。
あっさり認めやがったぁああああ!!
…あ。そうだったもんな。
こいつ、見られてもいいとか何とか言ってたな…。
俺が顔を引きつらせていると、
総司に抱きかかえられていた日向が
モゾモゾと動き出した。
俺らがギャーギャー騒いでいたせいで、
目を覚ましたのだろう。
(騒いでたのは、ほぼ土方ですよ←)
…前みたいになんのか…?
「…。」
だったら、今、
超危険じゃねぇか!!!←
総司の腕の中だぞ!?
あの時、唯一
あの状況を楽しんでた奴だぞ!?
「ちょ!!総司!
今すぐそいつを離せ!!!」
俺は日向を奪おうとしたが、
総司は一向に離そうとしない。
「おい!日向を離しやがれ!!」
「やですよ、土方さんが離してください!!」
「コラ、二人ともやめなさい!」
近藤さんの注意も聞かず、
俺が日向の腕を引っ張り、
総司が日向を抱きかかえたまま引っ張っていると、
モゾモゾしていた日向が、
パチっと目を開けた。
(そりゃ、両サイドから引っ張られたら誰でも起きるわな←)
「…いたい。」
「「あ、ごめん。(すまねぇ)」」
ボソッと呟いた日向に、
俺たちはハッとして引っ張るのをやめた。
寝起きな顔をしているし、
発した言葉が一言のため、
正常な日向なのか、
酔っている日向なのか、
見当がつかない。
まぁ、顔が赤いのは変わりないが。
「日向ー、分かるー?
酔ってるー?」
総司が日向の目の前で手を振った。
すると、
しばらくそれを眺めていた日向が、
ふと、むすっとした表情になると、
「酔ってらんかにゃい。」
そう言って、
総司の腕から飛び降り、
床に着地した。
「ほらぁ、
これのどこらよってるんら?
あらしはふぃんふぃんしれるろ?」
そう言いながら、
グラグラと身体が揺れている。
「「「…。」」」
…それを酔ってるっていうんだが。←
この場にいる皆が
一斉にそう思った←
しかも、最後の方の言葉、
意味分かんねぇし。
だが、前みたいに、
性別を間違えたり、
抱きついてくる様ではないので、
ひとまず安心………
…ではなかったらしい。