新撰組と妖狐ちゃん!
「気づいた事〜?」
うーん…と考えてる平助は分からなかったようだ。
「日向は試合中、…ほぼ足音がしなかった。」
斎藤が思い出したように言った。
「それだ、斎藤。あいつは試合中、ほぼ足音がしなかった。それに、見ていない者は分からないだろうが、あいつは並の人間とは思えない身軽な動きをしていた。」
しかも女が。
「まさか、あいつが忍びの者かもしれない…と」
察しのいい原田が呟いた。
「ああ、実際あいつの身元は分かってねぇ。日向はどこの者でもないと言ってたが、それが分からないまでは、どっかの回し者っつー可能性は捨てきれねぇ。
…だから、もし怪しい動きをした場合、その場で斬り捨てろ。」