新撰組と妖狐ちゃん!



「気づいた事〜?」


うーん…と考えてる平助は分からなかったようだ。


「日向は試合中、…ほぼ足音がしなかった。」


斎藤が思い出したように言った。


「それだ、斎藤。あいつは試合中、ほぼ足音がしなかった。それに、見ていない者は分からないだろうが、あいつは並の人間とは思えない身軽な動きをしていた。」


しかも女が。


「まさか、あいつが忍びの者かもしれない…と」


察しのいい原田が呟いた。


「ああ、実際あいつの身元は分かってねぇ。日向はどこの者でもないと言ってたが、それが分からないまでは、どっかの回し者っつー可能性は捨てきれねぇ。


…だから、もし怪しい動きをした場合、その場で斬り捨てろ。」
< 94 / 715 >

この作品をシェア

pagetop